国際結婚をして貧乏になった私

pl010

結婚をして「貧乏」に

欧州在住、30代女性です。私の場合、結婚をして「貧乏」になりました。

生まれ育った実家は、裕福ではありませんでしたがお金に困ることもありませんでした。また私たち子どもの前では両親はお金の話を絶対にせず、「使いたいときに言いなさい」という鷹揚さを持っていました。留学中に主人と出会い、交際が始まりました。いつも食事をおごってくれ、記念日のプレゼントもあり、お金に困っている素振りなどは全く見せませんでした。

その人と婚約し、結婚してこの地に住むことになり、さまざまな手続きを行う中で、何となく「?」と思うことが多くなりました。主人側の家族内での話題は、政治と「お金」のこと。これこれこういう工夫をして、どれだけ節約になったか…そんなことを、延々と話し続けているのです。

渋い顔をした主人

そしてある日、行政からの通知を手に、渋い顔をした主人がこういうのです。「ああ、またこれだけの税金を払わなくちゃいけない。もうお金がないよ。」と。それ以降、主人は私に家計簿をつけてから見せるように要求し、よく買い物の後などにレシートを見て「この高い商品は何だ、買う必要があったのか」と詳細をたずねてくるようになったのです。

また、結婚前には「一年に最低一度は、一緒に日本に行こう」ということだったのに、「航空チケットはこんなに高いよ。行きたいなら買ってあげるけど一人で行って。」「日本で一体何万円の買い物をするつもり?」と、どんどん否定的になっていくのです。

ことあるごとに、私には金銭感覚がない、両親に甘やかされて育ったお嬢さんだからだ、と責められました。反発もせずにいたのは、ひとえに彼のことが好きだったからで、ようやく一緒にいられる幸せを壊したくなかったからでした。

友人たちとは疎遠に

必然、日本の親族や独身時代の友人たちとは疎遠になっていきました。「お金を使わないようにしなくては」と、家の中で静かにしているようになり、まるで家政婦なのか何なのか、よくわからないようになってきました。衣料や化粧品にも深い罪悪感を背負うようになり、何も買うことができなくなってしまったのです。

主人はと言えば、それまで通り転職に転職を繰り返し、どんどん収入額を減らしてきていました。(私と交際していた頃は彼のピークで、一番稼ぎが良かった時代だったのです。)ストレスばかりがたまって、それが私に向けられました。「閉じこもってばかりいないで、お前も働きに出たらどうなんだ!!」と。

実家の母に相談してもみたのですが、真面目にとりあってはもらえませんでした。「皆疲れてるのよ」と。最終的に主人が失業し、数か月間の無職状態になった時にとことんの修羅場を展開して、それで私たち二人の仲で何かが吹っ切れたのです。

盲目さを恥じました

私は、今まで両親に甘やかされ、自主的に「家計」「経済」といった大切なライフプランに目を向けなかった、その盲目さを恥じました。主人は主人で、この最悪だった時期に離婚その他を言い出さなず、ひたすら傍にいようとした私に対して、信頼を持ったのです。お互いがお互いの無知を謝りあい、そして質素な生活を「これでいい」とそのまま受け止める、そういう日々が始まりました。

いま現在、主人は地方の小企業で、あくせくしながらも私たち家族のためにお金を稼いでくれています。私はそのお金を「守り」、余分な出費に目を光らせながら、わずかな副業に精を出しています。全体額での収入は減りました。ですが、結婚する前よりずっと、「幸せである」と確信するようになっています。

btn_mckd

btn_acom