新卒で入社した会社が即倒産!学生気分が冷めやらぬうちに…

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デスクの上に茶封筒

学校を卒業して半年強。勤め先が突如として無くなった時のお話です。今では笑い話ですが、当時は笑えませんでした。何せ、出先から戻ったら事務所が暗く、「?」と思い中に入ると事務用品も何もかも空っぽ。デスクの上に茶封筒があり、それぞれにスタッフの名前が。

私の名前の封筒には5万円が入っていました。呆然としていると他のスタッフも戻ってきて、皆が同じ反応をして、どうしたものかと混乱しました。尚、良くも悪くも全員一律5万円だったので、そこは揉めることはありませんでした。前々から会社がおかしいのはわかっていましたが、これがいわゆる夜逃げなんだなと感心しました。まだまだわかった私は、それからが本当に大変になることを全くわかってはいませんでした。

とりあえず親に電話

とりあえず郷里の親に電話で相談し、とりあえず本当に貯金が底をついたら帰るということで一応の救済策を打ち立てつつ、なるべくであればそうはならないようにしようと決め込みました。というのも、私には奨学金の返済、アパートの家賃に携帯代、ライフラインなどで月々10万円近い出費があり、そんなものを親に甘えたくなかったのです。

しかし封筒の5万円では家賃すらも払えないので、いきなり経費倒れです。早急に新しい働き口を探さないといけません。が、ここで夜逃げという事実が足を引っ張り始めます。通常、仕事を辞める場合、辞めた後の色んなサポートがその会社から受けられます。それが義務であり、こちらが請求しなくても貰えます。勿論、請求すれば、会社側はそれを拒否出来ません。

しかし、夜逃げとは正しく放棄。全ての責任から逃げる行為です。そんな保証は無く、色んな事を聞きたくても、そもそも問い合わせ先もありません。スムーズに就職活動する予定が、夜逃げした責任者と、意外と不親切な窓口対応に振り回され、新しく仕事を見つけるのにそこから半年以上かかりました。

貯金だけでは生活がままならず

その間、貯金だけでは生活がままならず、カードローンを利用しました。結果、親に甘えることはありませんでしたが、借金は雪だるま式に膨れて30万円くらいになっていました。生活品質の維持をやめれば、あるいはここまで借金を作ることはなかったかもしれませんが、安い家賃を求めて引っ越す事も難しい状況だったことと、何故、まともにやっていたのにそんな事をしなければならないのかと思うと、悔しくってそうすることができませんでした。

結果として、時間を掛けながらも借金は返済し、今はまた、奨学金の返済に勤しんでいます。奨学金は事情が事情なら支払いを期間限定で待ってもらえるシステムがあるので、それに救われました。

今では笑い話

以上が一番やる気と若さがある頃に、不可抗力で一気にそれらを削がれた体験になります。冒頭でも書きましたが、今では笑い話ですが、また同じ経験は二度と御免、そんな苦労話です。因みに、随分後に聞いた話ですが、当時の責任者は既に他界なされているようです。致し方なかったにしても、他人の犠牲を礎にした生き方は幸せな人生だったのでしょうか。知る由もありません。今では何の感情もわかないのです。

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